こういう中で、これは鋼材といってもいろいろございますけれども、一つの例を挙げますと、鋳物用銑鉄などの場合は新日鉄あるいは神戸製鋼など非常に大きなシェアを占めておりますけれども、四十二年の七月に二万六千五百円の値上げが実施されておりますし、四十五年の三月には二万九千五百円の値上げ、四十八年十月は三万一千五百円、四十八年十二月は三万五千円、四十九年七月は四万三千円と、いわゆるこれはAB規格で各社同一の価格
小林政子
○高橋(俊)政府委員 ただいま御指摘になりました鋳物用銑鉄について特別な調査はしておりません。その点大変遺憾に存じますが、確かにシェアがいまは三社で八〇%を超えております。そういう状態でありますので、今後の問題として調査をしなければならぬじゃないかという感じは持っておりますが、つまりいま指摘されましたのは、ほかの鉄鋼製品などは実はかなり動いているわけです。
高橋俊英
ところが、棒鋼、鋳物用銑鉄は一割前後つり上げられております。鉄鋼は申すまでもなく産業における基礎資材であります。この値上がりがほかの物価にも大きく影響を与えておるのでありますが、こういった実態について大臣はどのようにお考えでしょうか。
木下元二
たとえば、先ほど来問題にいたしました鋳物用銑鉄の製造原価は、専門家に言わしても一万三千円くらいじゃないかというふうにいわれておるわけです。長官は一体どう考えておられるか。これは経済企画庁で原価を調べるという仕事をできるのか、おやりになる気があるのかどうか、それをちょっとお伺いしておきたいと思います。
松本善明
それから、そのために鋳物用銑鉄について早大の鋳物研究所にその調査を依頼している、この事実は認めますか。それとの関連で、どうしてこういうことをやるのですか。
鈴木強
しかるに勧告文の中で、おたくが鋳物用銑鉄に対して、若干私は不用意な発言だと思いまするが、そういう文章が載せられた。それだけでもって需要者の中からもたいへんな抗議や不満の電報や、あるいはまた文書や電話等がかかってきております。そういう点を見ますると、ほんとうならば、そうだそうだと言ってくれなければならぬところを、実は逆の現象が出てきております。
塚本三郎
鋳物用銑鉄で三年間に二十万トン、他社が増産して使いなれをする、移行をやる、こういうことは、やはり確実性ということを勧告時点ではっきり言われるならばこれはとてもできっこない。だからそこら辺どうしても、かつて委員会で御発言になったのと、新聞ですからこれは新聞が違うのだといえばなんですが、これは一体どういうふうに理解したらいいのか。
藤井勝志
○藤井委員 鋳物用銑鉄ですが、勧告書には、需要家の使いなれを重視する傾向が著しい——使いなれということばについても質問が出ておりますが、これはきわめて一般的な常識語であって、何ら科学性もない一種の惰性というか、少なくとも合理的蓋然性を求める公取の立場においてこういうことばが飛び出すということはいかがなものであろうか。こう考えざるを得ない。
藤井勝志
そのためにいずれかといえば鋳物用銑鉄は少し不足ぎみというふうなことで推移いたしておりまして、したがいまして、日本機械工業連合会で実は昨年の初めごろから鋳物用銑の不足が訴えられ始めましたので、約一年間にわたって、それぞれの需要業界の積み上げ計算をもとにいたしまして、将来どうなるであろうかという伸びの推定をやったわけでございます。
吉光久
○堀委員 ちょっと事務当局にお伺いをいたしますが、ここでいまの二つに関係がありますのは、特に明らかに鋳物用銑鉄と鋼矢板に関係があると思うのです。
堀昌雄
○須藤五郎君 いまちょっとあなたの話の中に、コストが下がってきているということがありましたが、そのコストが——一般的に生産コストが下がってきているのに、鋳物用銑鉄の面では一昨年あたりから値段が上がってきているという点も、私は矛盾があるのじゃないかというふうに考えます。
須藤五郎
特に鋳物用銑鉄の問題が非常に大きくなってきておると思うのです。大体銑鉄について申しますならば、私の手元には四十二年度までの資料しかないわけですが、四十二年度で両社合わして四四・八%のシェアを占める、こういうことです。鋳物用銑鉄におきましては両社合併で五四・二%、こういうことになっております。銑鉄は、アメリカから輸入する場合には、輸入を許可される場合には、独占だけが許可される。
須藤五郎
○須藤五郎君 一万八千円で輸入したものを二万六千五百円で売るということ、これは私は非常に不当なものだと思っておるのですが、その点を私は六年間もこの輸入価格、鋳物用銑鉄の業者に売っている価格も変動してないという点がおかしいではないか。通産省はこれに対してどういう指導をしているのだということを私は質問しているわけなんですが、通産省に対してその点をはっきりとここで答えていただいたらいいですよ。
須藤五郎
○政府委員(吉光久君) ただいま鋳物用銑鉄の価格推移表につきまして資料を持参いたしておりませんけれども、鋳物用銑鉄は、実はいずれかといいますと、最近までの状況におきましては、機械工業の不振、ごくこの一、二年は別でございますけれども、機械工業の不振等によりまして需要がわりあい伸びの少ない品物の一つになっておったわけでございます。
吉光久
レールの問題であるとか、あるいはブリキにいたしましても、あるいは鋳物用銑鉄にいたしましても、いまいろいろ伝えられることについて私なりに考えてみたわけですが、レールでも釜石のレール生産を縮小停止をする、これは当てにならないのではないか、だから将来の問題になっていくという感じがいたします。
中村重光
たとえば八幡・富士の場合を見ましても、確かにレールやブリキや鋳物用銑鉄、こういう問題も大きな問題でありますけれども、実際は八幡・富士が合併して、粗鋼においてすでにシェアが三五・四%になる。資本金は二千二百九十三億円になる。年間売り上げは八千三百億だ。人員は八万人だ。
田渕哲也
云々と書きまして、そのあと「通産省の熊谷次官は十九日の記者会見で八幡製鉄、富士製鉄両社合併の届け出について「対応策には特定品種の減産などが含まれているので、特に鋳物用銑鉄の供給不足を中心に対策を検討している」とあらまし次のように述べた。」云々と響きまして、かつ対応策の三点につきましてちゃんと記者会見をしている。しかも石田国鉄総裁に大平通産大臣を会わせる云々と書いてある。
小柳勇
○塩出啓典君 それではこの対応策というものを、いまさっき言いましたように、一つの例といたしまして、鋳物用銑鉄を減産する、三年間に二十万トンなら二十万トン減産する、そういうようなことがもし対応策として出されたならば、言うなればその対応策自体がもう自由な競争を制限していることになると思うのです。
塩出啓典
○塩出啓典君 それではお尋ねしますが、この鋳物用銑鉄の場合、たとえばその対応策として、いま三年間に八幡が二十万トンの減産をする。そういうような対応策が出ておりますが、これは私はあくまでも将来の仮定だと思うのですね。そういう仮定の上に立って審査するということは、非常にいままでの委員長のそういう発言から見るならば、そういうことはすべきではない。それをもしするならば、自語相違である。
塩出啓典
そういう意味でこの際予算委員会に対しまして、合議制でありますから、たとえば問題となった三品種、つまり鉄道用レール、あるいはシートパイル、鋼矢板、鋳物用銑鉄、こういったようなことについてそれぞれの委員が協議の結果、こういう意思の統一がされて、したがってこれは黒である、その他九品目が問題となったのでありますから、五品目については、こういう点でこれは独禁法違反にならないと判断をしたということを、これはひとつ
木村美智男
そこでは鋳物を扱っているのですけれども、この十年間の鋳物用銑鉄の価格はどうなっておるのですか。これは重工業局のほうから御返事願いたい。鋳物用銑鉄の価格の十年間の動き、概略でけっこうです。
佐藤文生
○山田政府委員 最終製品と申し上げますと、ちょっとこれは不適当かもしれませんが、たとえば鋳物用銑鉄なんというものは、原料ではございますけれども、これは一定の取引分野として見ておるわけでございます。
山田精一
○山下説明員 鋳物用銑鉄の値段は、過去十年間実際上の取引価格は少しずつ下がっております。
山下英明
ただ、鋳物用銑鉄は、これはわりあい対応策が立てやすいということが言えますね。珪素鋼板は対応策がつけにくいと私は判断しているのです。対応策のつけにくいものは、外部に発表してはならぬという三十八条で逃げておいて、白にしておいて、対応策の立てやすいものだけ黒にしたという印象はどうもぬぐいがたいのです。いま少し具体的に珪素鋼板が白になったという事情を説明してください。それでないと、なかなか納得できません。
石川次夫
○石川委員 ブリキは六〇・〇、鉄道用のレールは相当の高いあれを示しておりますけれども、鋳物用銑鉄は五七・三%、それで珪素鋼板が六四・六%ですね。こういう高い寡占率を示しておるものが、いまの三十八条だと、何も言ってはいけないから言わないのだということになりますと、国民は納得しませんよ。なぜこの珪素鋼板は白になったのですか。これは言えない事情が何かあるのですか。
石川次夫
○中村(重)委員 鋳物用銑鉄が五四・二%で黒になっておる。鋼矢板が九六%で灰色になっておる。珪素鋼板が六四・六%で白になっておる。このことについて、いわゆる新規参入というようなことが灰色にしたり白にしたりすることの要件になっていることは間違いないでしょうが。それが言えないのですか。
中村重光
最初に、二十六日にわが党の近江委員がこの大型合併について質問をしておりますので、それについて若干関連して申し上げておきますけれども、食かん用ブリキあるいは鉄道用レール、鋳物用銑鉄、この三種類が独禁法十五条に抵触するという結論を出しておる、こういうように答えておりますけれども、これに対して、今後この大型合併がもしも認められた場合は、そういう製品に対しては、寡占化すなわち独占しないように公正取引委員会のほうでちゃんとそれを
岡本富夫
それは何べんも委員長の御答弁を聞きましたが、そうすると、届け出はさっぱり出さない、そうしてとにかくブリキ、鋳物用銑鉄などについての問題点が指摘されていましたね。それについて八幡、富士のほうでは修正をする、対応策をとる。そうしてあらためて行政相談ということで持ってくる。そうすると、公取としては行政相談に応ずるわけなんですね。
中谷鉄也
一つは、通産省に、たとえば合併した場合に三点だけ問題が指摘されておりますが、鉄道レール、ブリキ、鋳物用銑鉄、その場合の、いま管理価格の問題で取り上げましたけれども、管理価格形成に対して、これを阻止するためにどういうふうな行政指導を考えるか。特にレールなどというものは、これは一〇〇%独占ですからね。こういうものを一体どう指導していくか、見解を聞いておきます。
小柳勇
それから鋳物用銑鉄について需給委員会をつくるとか、八幡、富士の生産を人為的に押えるとか、こうした話が出ておりますが、このような業者間の談合行為、こういう行為自体、独禁法違反の共同行為ではないか、通産省の指導ということも聞いておりますが、これは公取としてこういう考え方についてはどう思っていらっしゃる、私はこうした点については行政指導の、あくまでカルテルだ、絶対にこれは認めてはいけない、私はこう思います
近江巳記夫
またそれに対応いたしまして、鉄鋼の供給業界として、各社別の問題じゃございません、鉄鋼のサイドとして、鋳物用銑鉄の供給量はどこまで出せるかというふうな将来の需要供給予測と申しましょうか、そういうふうなことでございまして、各社別にこれをどういうふうに打ち合わせてこれをどうこうしていくということを論議する場ではないわけでございます。
吉光久
その際に、私の聞いておるところでは、鋳物用銑鉄について、通産省の指示のもとに鋳物用銑鉄の需給委員会を設けて生産調整をやるような案が見えるようなことを聞いているわけです。通産省はそのような意向を持っているかどうか、この点を確かめておきたいと思います。
近江巳記夫
ブリキは六〇%、レールは一〇〇%、鋳物用銑鉄は五四・二%ですね。鋼矢板九六%、これを問題点として指摘したのではなくて、対応策を求めておられるのではなくて、ただ疑念なきにあらずと、こういうような警告だけでどうしてお済ましになったのであろうか。
〔委員長退席、武藤(嘉)委員長代理着席〕
稲山さんが昨日の記者会見かあるいはどこか知りませんけれども、そこでこう言っている。
中村重光
だから、これは単に製かん用ブリキだけというならともかくも、鋳物用銑鉄、鋼矢板、ブリキ、それからレール、これは全部三十六年から今日まで一円も建て値が動かないということは、これらの品種が二社によって、いうなればやみカルテルによって価格が固定をされてきたという事実をあらわしている以外の何ものでもないと思うのですが、公取委員長、この価格の定着してきた理由についてはどうお考えになりますか。
堀昌雄
これは価格はたとえば鋳物用銑鉄のは三十四年、三十五年、三十六年までしか書いてない。あと全部鋼矢板についても三十四年、三十五年、三十六年までで、それから食カン用のブリキについては三十三年と三十四年しか書いてないじゃないですか。私は四十三年まで要求しているわけだ。三十六年や三十五年の価格をあなた承知しておって、一体この重要な独禁法の問題についてこれで承知していると思うと言えるのですか。
堀昌雄
ただ価格等の関係がありまして、若干出荷がむずかしいような事態もございましたので、と申しますのは、普通製鋼用の銑鉄と鋳物用の銑鉄との値段の開きが比較的コストの開きに対して少いというような事情も判明いたしましたので、従来の千円の差がありましたものを、その差を千五百円上げまして二千五百円、こういうふうにきめまして、鋳物用銑鉄のできるだけ出荷の方に措置をとっておる状況でございます。
鈴木義雄